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慢性心不全看護認定看護師より:第22回 身体所見のとりかた ①浮腫について

更新日:2019年12月23日

浮腫には全身性と局所性があります。全身性浮腫では心臓・腎臓・肝臓の疾患で生じることが多くあり、栄養状態の低下・内分泌性・妊娠性・薬物性などでも浮腫をきたします。また高齢者では病気によるものではなく、高齢者特有の生活習慣(長時間同じ姿勢をとり続けるなど)によって足の浮腫みがあることがあります。

浮腫は皮下の細胞外液のうち組織間液の水・Na+が貯留した状態をいいますが、まず視診から皮膚表面の膨張や緊満などにより確認できます。続いて触診で足背や前脛骨部を圧迫すると陥凹状態が見られ、靴下の跡が残る・いつもの靴がきつく感じられるなど、患者自身が気付くこともあります。

また浮腫に気づく前に尿量減少や体重増加などがおきますので、日々の体重にも注意してみていきましょう。


【問題】

心性浮腫について正しいものはどれでしょうか?

①一般に体の低い部位に起こることが特徴であり、通常左右対称に下肢浮腫が著名となる。仰臥位で過ごすことが多い場合、背部仙骨部にみられる。

②約10秒間、約5㎜の深さで圧迫して回復を確認しますが、一般に40秒以内で回復する場合、低アルブミン血症(2.5g/dl以下)に伴う浮腫のことが多い。

③浮腫をきたしている皮膚は菲薄で皮脂の分泌低下や水分保持能力も低下している。さらに血流障害のため末梢の酸素供給・栄養不足、皮膚温の低下、皮膚の免疫力も低下しているので皮膚の清潔、保湿、傷の予防は重要である。



のぞみハートクリニック(大阪)

慢性心不全看護認定看護師

富山 美由紀




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