top of page

慢性心不全看護認定看護師より:第20回 便秘について

便秘の自覚はありますか?下記、6項目のうち何項目にあてはまりますか?

  1. 排便の4回に1回は、いきみがある

  2. 排便の4回に1回は、兎糞状便または硬便がある

  3. 排便の4回に1回は、残便感を感じる

  4. 排便の4回に1回は、閉塞感やつまった感じがある

  5. 排便の4回に1回は、用手的(摘便、お腹を圧迫する)に排便の介助が必要

  6. 自発的な排便回数が週3回未満


Gastroenterology 2016;150:1393–1407より引用

心不全患者さんの消化管では心拍出量低下に伴う相対的な虚血やうっ血によって上皮の吸収障害やバリア破綻が生じ、循環血中に腸内細菌由来のエンドトキシンが増えることで炎症反応が活性化され、心不全がさらに増悪すると考えられています。

そして、過度な努責は血圧上昇を招き、心負荷を増加させるため、食物繊維を多く含む食事や緩下剤の調整を行ってコントロールしていきましょうとよく聞きますが、いったいどれだけの人が便秘となっているのでしょうか?



ゆみのハートクリニック(東京)

慢性心不全看護認定看護師

髙圓 恵理




閲覧数:79回

最新記事

すべて表示

慢性心不全看護認定看護師より:第24回 身体所見のとりかた ③肺の聴診について

今回は肺の聴診についてお伝えします。通常、正常な呼吸数は1分間に12~18回でリズムも規則正しいですが、心不全を疑う呼吸困難などの時には、横になると呼吸が苦しくなるか、夜苦しくて目が覚めるようなことがあるかなど状況を聞いてみます(問診)。そして肺の音を聴き(聴診)、頸静脈が怒張していないか、浮腫はないかなどをみて(視診)、呼吸数や脈拍数を数えてみましょう。 【問題】 次のうち正しいものはどれでしょ

新型コロナウイルス感染症「地域で関わる皆さまへアンケート調査」

新型コロナウイルスの感染拡大を受け 、医療・介護従事者の皆さまにおかれましては、ご心労いかばかりかとお察し申し上げます。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、日本では医療崩壊を防ぐために、重症者の治療とケアの観点から、高度医療を実施する医療機関を中心に注意が向けられています。 しかしながら、これからの地域医療を考えると、在宅など病院外の療養に移行した軽症患者への対応など、地域における医療提供体

慢性心不全看護認定看護師より:第23回 身体所見のとりかた ②頸静脈怒張について

頸静脈視診は簡単に行えるので、心不全診療においてぜひ活用したいアセスメントです。 頸静脈は右心の手前にあるため、頸静脈が怒張しているということは、全身から心臓に向かう血管の「交通渋滞」が起きているということが考えられます。坐位で頸静脈が怒張していて、仰臥位にてその増強を認めれば静脈圧上昇を示唆します。 さらに呼吸困難や浮腫などの症候があればうっ血性心不全を疑います。これら頸静脈の3原則としてまとめ

bottom of page