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慢性心不全看護認定看護師より:第8回 右心不全症状

「お腹が張って、便の出が悪くなります」

心不全患者さんからはこのような訴えが多く聞かれます。全身を循環した血液は、心臓の右心房に戻ります。なんらかの原因で右心系の機能不全がおこり、心臓に戻るべき静脈系が全身でうっ滞し、諸臓器にうっ血、浮腫をきたす症状を右心不全症状といいます。

第6回「体重」でもお伝えしましたが、うっ血や浮腫は、全身に体液貯留を及ぼしますが、顔や下肢など外から分かるものと、肺や腸、肝臓など外からは見えないものがあります。腸や肝臓がうっ滞すると腸管浮腫やうっ血肝・肝腫大がおこり食欲不振、嘔気・嘔吐、腹部膨満感、腹痛、下痢、便秘など消化器症状をきたします。一般的に心不全患者において、右心不全の原因の多くは左心不全に続発して生じます。しかし、肺疾患、たとえば急性肺血栓塞栓症や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの肺疾患で起きるケースもあります。


【問題】

右心不全の症状はどれでしょうか?

①右季肋部痛

②陰嚢が腫れる

③痔になる

④前胸部の皮下静脈がはっきりする

⑤眼球結膜に黄疸がみえる



のぞみハートクリニック(大阪)

慢性心不全看護認定看護師

富山 美由紀




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