top of page

慢性心不全看護認定看護師より:第14回 感染予防とワクチン

心不全患者では、感染症を契機に代謝更新、発熱、頻拍などを引き起こし、症状の増悪をきたすことが多くあります。心不全増悪で再入院する原因の約20%が感染によるものだと言われています。感染症にも色々ありますが、風邪などが多いこの寒い時期は、手洗いやマスクなどに加えて、室内の温度や湿度の調整などの感染症予防が必要です。さらに肺炎を繰り返す高齢者では、口腔内の衛生や食中後の体位など生活指導も行います。

インフルエンザや肺炎球菌に対するワクチン接種はガイドラインでも推奨され、重症合併症を防ぐ効果が期待されます。


【問題】

ワクチン接種について間違っているのはどれか?

①インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンを接種する場合、間隔を約1ケ月空ける。

②すべての心不全患者、特に重症患者では病因によらずインフルエンザに対するワクチンを受けることが望ましい。

③インフルエンザワクチンも肺炎球菌ワクチンも自費診療ではあるが、各市町村によっては補助金制度や公費助成制度がある。



のぞみハートクリニック(大阪)

慢性心不全看護認定看護師

富山 美由紀






閲覧数:28回

最新記事

すべて表示

慢性心不全看護認定看護師より:第24回 身体所見のとりかた ③肺の聴診について

今回は肺の聴診についてお伝えします。通常、正常な呼吸数は1分間に12~18回でリズムも規則正しいですが、心不全を疑う呼吸困難などの時には、横になると呼吸が苦しくなるか、夜苦しくて目が覚めるようなことがあるかなど状況を聞いてみます(問診)。そして肺の音を聴き(聴診)、頸静脈が...

新型コロナウイルス感染症「地域で関わる皆さまへアンケート調査」

新型コロナウイルスの感染拡大を受け 、医療・介護従事者の皆さまにおかれましては、ご心労いかばかりかとお察し申し上げます。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、日本では医療崩壊を防ぐために、重症者の治療とケアの観点から、高度医療を実施する医療機関を中心に注意が向けられていま...

慢性心不全看護認定看護師より:第23回 身体所見のとりかた ②頸静脈怒張について

頸静脈視診は簡単に行えるので、心不全診療においてぜひ活用したいアセスメントです。 頸静脈は右心の手前にあるため、頸静脈が怒張しているということは、全身から心臓に向かう血管の「交通渋滞」が起きているということが考えられます。坐位で頸静脈が怒張していて、仰臥位にてその増強を認め...

Comments


bottom of page